院長室からの長いつぶやき(2002年7月14日〜)


 

「院長室からの長いつぶやき」は、私の日常生活や仕事に関すること、社会で起きたこと、医療・介護に関すること、パソコンとくにMacについて書いたものです。「つぶやき」にしては長いので、日記と思っていただいても結構です。内容はあくまでも個人的な意見ですが、医師、かごしまマックユーザーグループ会員としての立場もありますので、ご意見ご感想は直接院長宛にメールしてください。<こちらにメールください
 2003年1月4日、医療法人明輝会内村内科 院長 川上秀一

?6月30日(月曜日)まあ、よく雨が降ります。
  土曜日は第二内科同門会に行きました。同門会会長(厚生連病院院長窪園修先生)によると同門会は今後も『第二内科同門会』でよいそうです。写真にもバッチリ写り、懇親会にも出席してきました。
  私の同期は4名しか来ていませんでした。入局時には同期は確か35人で、一番多かったのです。テーブルの左隣に座った市比野温泉医院の今村純博先生(市比野町で開業)と近況報告をしたり、右隣の新山医院の新山徹美先生(郡山町で開業)が、「来年は入局後20周年だから何かやろう」と言い出し、その右隣の藤林医院の藤林圭一先生(頴娃町開業)
が、16年間もスカイラインGTRに乗っているという話を聞かさせたりしました。「ほかの同期はどうしたんだろうか。やはり20周年の同期会でもやろうか」と決めて帰ってきました。
  日曜日は東光展にもう一度行きました。娘の反応は今一つ。けれども水彩絵の具はほしかったらしく、早速庭で何か書き始めましたが、雨になってしまいました。そのときの絵がこれです。「何これ?」と聞くと、○○、△△と言いますが、よくわかりません。この時期は自由に楽しく、ものごとにとらわれないことが大切なので、私の頭の中は??でしたが、ほめました。色を楽しんだり、絵を描くことを楽しんでくれたら、それでいいと思っています。
 今夜は、第三棟目のグループホームの開所祝いがあります。

?6月28日(土曜日)午後、いつもお願いしている先生が私用で来られなくなったので、院長室で待機しています。先程、訪問診療を2件と病棟の患者さんを診察してきました。外来はボチボチです。溜まった書類を書いたりしていましたが、退屈してきたので、例のiChatを院内で試してみました。とても簡単でした。ランデブーが働き、マックがすぐにマイクとスピーカーに早変わり。次は、ビデオ会議ができるかやってみようと思います。
 今夜は鹿児島大学旧第2内科、現在 人間環境総合科でしたっけ、の同門会があります。仕事が終わったら、タクシーを飛ばして行かないといけません。なんせ、記念写真に写ることが一番大切なんです。証拠写真というやつです。写真ができましたら、ここで紹介したいと思います。
 明日の日曜日は、もう一度東光展に行きます。上のこどもと一緒に、そして天文館の画材店に行って、水彩絵の具を買おうと思います。画材店って、とても楽しいところです。昔から私は大好きで、いろんな画材を買いました。今はほとんど倉庫に眠っています。今は絵を描くよりもパソコン触っているほうが楽しいです。しかし、もう少ししたら絵を描きたくなるのだと思います。

?6月27日(金曜日)当法人で3棟目のグループホームを来月オープンします。その入居者名簿を見て、おっ〜と思いました。男女混合です。以前から女性だけのグループホームではなく、男性の入居者を許可するようにと助言していましたが、とうとう実現しそうです。
 今までグループホーム入居者の生活空間は女性ばかりで(唯一村長さんは男性でしたが)、女性だけの世界と言っていいものでした。これは、通常の社会構成と大きく異なります。毎日の生活空間に男女が存在することがいいのです。男と女は違った生き物です。これら異種の生き物が同じ空間で生活すれば、いろんな問題が起きるでしょう。それが、脳を活性化し、人間らしくなれると思います。
 実際、どういう風になるのか、とても楽しみです。あと少し、入居できますから、どうぞ。

?6月26日(木曜日)きのうの口腔ケアの講演は聞くことができずにとても残念です。小田原先生ありがとうございました。聴講した人にきくと、とてもわかりやすく勉強になったということでした。
 きのうの夜11時ごろ病棟から呼び出され、疲れて帰ってきて、何とはなしにインターネットを始めました。昼間、「師匠のtokuさんから夜10時過ぎからチャットをしてますよ。参加されませんか。」というメールをもらっていたので、iChatAVをクリックすると、すぐに「こんばんわ」とメッセージが届いて、1時間ばかりチャットを楽しみました。文字の会話ばかりでなく、音声も伝わるので、以前紹介したIP電話になります。しかもiSightがあれば、まさにテレビ電話です。つまり、マック同士であれば、インターネットをする感覚でテレビ電話(無料)ができるのです。(iSightは17800円、7月下旬発売)
 いま、yahooのニュースをみていたら、医療ミスを繰り返す医者、いわゆるリピーター医師の医師免許を取り消すことも検討するように方向転換したという厚生労働省のメッセージをみました。このことはいいことですが、その判定は実に慎重に決定されるようにしてほしいと思います。第三者にはわからない、医療関係者しか理解できない微妙な基準がありますから、第三者の立場だけで判定してもらっては困るということです。マスコミ主導や民間主導に偏って、その力が強くなると、ふつうの医者も医療ができなくなります。魔女狩りにならず、本当におかしい医者だけは大きなペナルティーを負うという制度にしてほしいものです。

?6月25日(水曜日)64ビットのパーソナルコンピューターが発売されました。パソコンもまたもや新しい時代の到来です。私がパソコンに出会った頃は8ビットの時代でした。20年前です。それから16ビッドの時代にNECの98シリーズを自分で買って、MS-DOSを使っていました。現在のパソコンは32ビットです。常に最先端技術を市場に導入するアップルらしく、6月23日に64ビットのパソコン(G5)を発表しました。その処理能力は3GHzのPentium4よりも約2倍速いそうです。
 こんなことを書いていると、「ふーんそれでどうしたの」と思う人がほとんどだと思います。 しかし、その考えは間違っています。ただ技術に乗り遅れているだけなんですよ。世の中には、新しい技術を使いこなして、楽しい生活をしている人はいっぱいいるのです。たとえば、私の使っている3台のパソコンとiPodは
、インターネットで繋がっていて、情報を共有しています。因にその情報はアメリカのサーバーにあります。

?6月24日(火曜日)昨日、在宅で5年間診ていたMさんが亡くなられました。Mさんは6年前に脳梗塞で倒れて、気管切開を受け、胃瘻をつくりました。この間、ほとんど在宅で過ごし、心臓に人工弁の入っている妻が毎日Mさんの介護をしていました。
 私は介護している妻に対して、「在宅でここまで介護できているのはすばらしい。口では6年間というけれど、そうそう簡単に在宅でみれるものでないはずです。やはり介護している人がえらいからです。これからも内村内科は医療の面で協力支援しますから、いろいろ相談してください。」と何度も話しました。ここまで書くと、この介護者である妻はとても優しい、みんなに好かれる人というイメージです。
  しかし、現実は反対でした。その妻の介護に対する取り組みが真剣で厳しく、また何でも思ったことをそのまま言われる方なので、パラメディカルの人たちは恐れていました。ヘルパーさんが次々に辞めて、ヘルパー事業所が何回も変わりました。Mさんの介護サービスをするヘルパーさんは傍から見てとても大変そうでした。それにも増して、ケアマネジャーさんの苦労は大きかったと思います。
 しかし何と言っても、やはり一番の功労者はMさんの妻です。何度も言いますが、気管切開を受けた患者さんの喀痰吸引を毎日し、胃瘻を通して流動食や薬を入れ、一日に何回もオムツを変えていたのは、年老いた妻だったからです。これらを6年間やってこられたことに心から敬意を表したいと思います。
 そして、もうひとり、手品の得意なNさんも亡くなりました。Nさんは 95才位のおじいちゃんで、デイケアではモテモテでした。九十才台とは思えない、とても若いおじいちゃんでした。そして、デイケアでは、おばあちゃんたちがNさんの隣の席を取りあって、ちょっとしたトラブルがおこることもありました。とても元気だったのに、急に他の病院で亡くなったと外来患者さんから聞きました。デイケアに来られたときは、よく私のところに挨拶にこられる律義な方でした。
 お二人のご冥福をお祈りします(合掌)。

?6月23日(月曜日)昨日は漢方の勉強を朝9時から夕方5時までみっちりしてきました。専門医の話はわかりやすく、面白いです。漢方は経験医学だそうです。あまり科学的にとらわれずに患者さんの訴えや現症を基に病気を治していくのだそうです。
 それにしても天気がよくありません。気持ちも少し重たいです。サンフランシスコからグッドニュースがあることを期待して午後の仕事に望もうと思います。

?6月21日(土曜日)きょうは昼から第69回東光展に行ってきました。明輝会の通所リハビリ(デイケア)で、利用者に絵の楽しみをご指導いただいている内山要一先生の作品をみるのが一番の目的です。内山先生は、東光会の会員でいらっしゃいます。大型の油絵がいっぱい展示されていましたが、その中でひときわ目立つ人物画が先生の作品でした。写真撮影禁止でしたので、ここにお見せすることができず、残念です。
 会場には、私の中学時代の美術の先生もおられました。もちろんこの先生の作品もありました。昔と変わらない雰囲気でした。挨拶したかったけれども、同伴者と緊密にお話されていて、黙って帰ってきました。
 東光展もよかったけれども、ジュニア東光展も新鮮でとてもよかったです。もう一度子供を連れて来てみようと思います。そして同世代の友だちが描いた絵をみせて、どんな反応をみせるのか見てみたいと思います。
 明日は、漢方医学の講習を朝から夕方まで受けます。私の世代は医学部で系統的に漢方医学の講義を受けたことはありません。 漢方は医者になってから独学や先輩医師から教わって覚えました。今回はいいチャンスと思って、漢方医学を勉強しに行ってきます。それでは、みなさん、楽しい週末をお過ごし下さい。

?6月20日(金曜日)今朝の朝礼では、「麻疹」について10分ばかり話ました。そして、朝礼の終わりには、先日お知らせした「口腔ケア」についての講演会の最後の案内を学習班から職員に向けてなされました。私が「ホームページの掲示板に職員外の人も講演会に参加してよいかという質問が来ていますが。」と聞いてみましたが、だれも気づいていないようでした。まだまだ掲示板がどういうものなのかわからない人が多いように思います。
 掲示板は、みんなの落書き帳です。何でも書いていいのです。なるべく、私の知らないような話題を展開してもらったらと思います。管理人としては、話題についてなるべく口を挟まないようにと思っていますが、発言に対して返答(反響)がないと、白けてしまうのでつい発言してしまいます。
 きょうのつぶやきを見た方は、これからどんどん何でも書き込んでみてください。自分の名前は明かす必要はありません。ですから、だれが書き込んでいるのかこちらではさっぱりわかりませんから、臆することはありません。文を書いて、送信するをクリックするだけです。恥ずかしがらず、遠慮なさらず、発言する楽しみを体験してください。 これから掲示板が活発になることを希望します。

?6月19日(木曜日)午前中の通勤通学時間帯にさっさと台風6号が通り過ぎて行きました(時速55km/h)。そのおかげで外来患者さんがとても少なくて溜まった書類を書くことができました。
 最近の悩みは、病棟患者さんの入退院のバランスが悪いことです。これまでは、あまりにうまくいっていたのです。だれかが退院したら、翌日には入院予約した人がすぐに入院し、空床なしのスムーズな運営がなされていました。しかし、今、入院予約者が減っていますので、スムーズな運営ができません。
 さて、久々にマックな話題をつぶやかせていただきます。 ウキウキすることが2つあります。ひとつは、来月19日、鹿児島でアップル本社やアドビ社、ほかマック界での著名人が集って、かごしまマックユーザーグループの会があることです。先着100人しか参加できません。もう一つ、来週23日にサンフランシスコでマックのお祭りがあって新製品が多数発表されるからです。

?6月18日(水曜日)午前の訪問診療でのこと。往診車の後輪が2つともパンクしました。残り一軒のところで患者さんの家族から教えてもらってわかったのです。午前中は、荒田に3人、若葉町に1人など遠方の患者さんがおられました。パンクが同時に2つのタイヤに起こるとは……。運転中にだんだんとタイヤの空気が洩れたのでしょうか。運転中に気づくことが多いのですが……。私は今でも車に乗る前にパンクしていないか、ガソリンがあとどれくらい残っているか、をみてから運転します。
 さて、梅雨の合間に自宅庭の草取りをしました。この時期、雑草がぐんぐんと伸びるんですよ。もう大変です。だけど、気持ちのいい作業でした。
 理事長あいさつを更新しました。是非とも読者のみなさん読んでください。私はこれを読んで、気合いが入りました。じつは、私も院長あいさつを下書きしているのですが、推敲できずに時間が経ってしまい、内容が古くなってしまっています。なるべく早く新しい院長あいさつをアップしたいと思います。
 明日は、台風で午前中暴風雨かもしれません。けがをしないように気をつけましょう。

?6月17日(火曜日)きょうの胃瘻造設は無事に終わりました。いつも11時半すぎから始めます。平均20分ぐらいで終了しますが、たまに30分を越えることがあります。その場合は、ほとんどうまくいかない症例ですので、無理せずあきらめます。家族にその旨を話し、納得してもらいます。これまでうまくいかないことが、数例ありました。
 毎日、雨、雨、雨です。梅雨だから仕方ないのですが、台風が来ています。かなり、心配です。なぜならば、きょうから沖縄で介護老人保健施設関連の学会があって、明輝会からも参加するからです。ろうけん青空の後藤課長はあさって発表の予定なのですが。どうなるのでしょう。がんばってください。
 私も10年以上前に学会で行ったことがありますが、沖縄の海の青さは最高です。海の青さとスピード違反でねずみ取りに引っ掛かったのを記憶しています。学会で沖縄に来ているのにレンタカーで観光した罰だったんでしょう。

?6月16日(月曜日)朝、玄関を出てすぐに携帯電話がなりました。病棟患者さんの様子がおかしいという連絡です。子供と保育園に行く約束をしていましたが、ダダをこねる子供を何とか説得して、というよりも逃げるように、すぐに病棟へ直行しました。子供というのは、説明してもすぐには納得しません。自分の感情が収まるまで泣きます。最近は、夜の往診は何とか泣かずに出かけられるのですが、楽しみにしていた登園をドタキャンするとまったくダメでした。
 さて、今週から書類の山です。昼休み返上でせっせっとパソコンのキーボードを叩いて、仕上げなければ(涙)。
 (追記)きのうは鹿児島水族館に行きました。初めてジンベイザメがえさを食べるのをみることができました。食べるというよりも吸い込むというのが正しい表現です。えさを与える時間の前になると、ほかのサカナたちの動きもそわそわしてくるんです。サカナも朝ご飯の時間がわかるんでしょうかねえ。

?6月14日(土曜日)外来診察で患者さんと会話しますが、中には自分の病気について詳しく聞いてくる患者さんがおります。そのことがとても勉強になるのです。主治医としては患者さんにはわかりやすく説明してあげようと考えますから、専門用語をさけ、何かにたとえながら話します。これが却って難しいのです。知識がきちんと整理できていないと、急に説得力がなくなってしまいます。そして自分で自分のことを不勉強だなあと反省します。
 きょうの外来では肝臓病の患者さんが自分のトランスアミナーゼ値の比、つまりGOTとGPTの比の関係を質問してきました。最近ずっと、GOTもGPTも正常範囲でしたから、正常範囲で安定していますよと説明していました。じつは、この患者さんはよくデータを見ていたらしく(私は10年ぐらい主治医になっている患者さんです)、「数値は、GOTもGPTも正常範囲ですけど、みんなGPTの数値のほうが大きいのですか」と質問されました。じつにするどい。主治医としてはややこしい説明を避けてきたので、きょうばかりはじっくりと説明してあげました。それにしても、よくデータをみているなあと改めて思いました。一般に肝臓病の患者さんはよく病気のことを知っていますから、よく勉強しないといけません。

?6月13日(金曜日)明輝会が発行している季刊誌「さわやか(初夏号)」が、外来のデスクに置いてありました。表紙の写真は、川上町にある菖蒲園のようです。写真の下には、理事長の文章です。「医療報酬、介護報酬ダウンを乗り切る」というテーマで書かれていますが、後半の文には圧倒されました。読みながらビジョンの高さに手に汗をかいてしまいました。
  緊張した気分で2ページに目をやりました。「青空」へおじゃったもんせ、なるタイトル。文の終わりに、ゲーセンで、スタッフが目を疑う光景が…、って書いてあります。なになにと考えてしまいました。2ページ目の下半分は、「通所リハビリテーションかがやき」からの報告です。KTS「タマリのいきいきクラブ」で放映されましたと結んであります。
 3ページ目には、医学部バスケ部のマネージャー時代から知っている○○先生の紹介です。10個の質問のうち7番目の質問の答え以外は予想外の答えでした。内田家の人々は面白い企画でした。じっくりと読ませていただきました。2号さんは、看護師さんのようですが、自分の血液型を知らないのですか。3号さんは、将来フランス移住したいそうですが、そこんとこもっと詳しく教えてください。好きなものは、日本三大珍味ということですが、三河のコノワタ、備前のカラスミ、越前のウニをよくお口にされるのですか。うらやましい。
 気を取り直して4ページ。在宅介護支援センターのQ&Aシリーズです。わかりやすいです。下の方は、囲みがあるので広告欄かとおもいきや、よくみると、シェフ柏木のおすすめ料理のレシピが書いてあります。豆腐のレシピです。私は豆腐大好きです。
 そして、連載シリーズ「濱ちゃんの世界まるかじり紀行」です。明輝会の誇るスケールの大きなPTの体験記です。ほんとに濱ちゃんの体験記を読むと、びっくりですね。一度、世界旅行したスライドを見ながら、じっくりと話を聞いてみたいものです。
 最終ページは、よしの訪問看護ステーションの「在宅で行こう(その2)」 です。いつも思いますが、よしの訪問看護ステーションの行動力はすばらしい。こんな訪問看護を受けてみたいと正直思います。
 以上、ざっと読後感を書きましたが、何よりも新聞部のスタッフ、ご苦労さんでした。次号を楽しみにしています。

?6月12日(木曜日)久々に外来診療を息つく間もなくしたら、11時ごろから集中力の低下と低血糖症状におそわれました。しかし、休憩を入れる時間も惜しいので、頑張って診療を続けました。というのも、こういう低血糖状態は、私は好きなんです。体の中で、血糖上昇ホルモンが分泌されて、もうすぐ気分がよくなるはずだから、もう少し、補食せずに働こうと考えるのです。
 さて、鹿児島も梅雨になりました。これから雨の中の訪問診療が多くなります。雨に濡れるのは当たり前ですが、雨の日の車の運転は危険度が高まりますので、交通事故の方が心配があります。
  患者さんの家に着いて、「こんな雨の中をご苦労様です」とか「先生達も体を無理せんごとしてください」と労いの言葉をもらうと、とても嬉しいものです。訪問診療は体力のいる診療行為ですから、10年も20年も続けるためには、あまり無理なスケジュールで患者さん宅を廻るのはと考えて、今の時期、在宅が少ないので私は訪問診療数を少なくして、病棟回診や書類書きに精を出しています。

?6月11日(水曜日)きのう、内村内科のニュースとお知らせのサイトに第3棟目のグループホームが7月にオープンすると書きました。聞くところによると、まだ定員に余裕があるようです。入所を考えている人、迷っている人をご存知の方は、直接グループホームに問い合わせてくださるように頼んでみてください。優しい村長さんが応対してくださると思います。
 さて、毎日、Webサーバーの構築に精を出しています。いろんな情報を蓄積して、院内LAN上のどのパソコン(当面Macのみ)からも見れるようにしたいと考えています。こういう作業は結構頭の整理になるのです。つまり、文章化するということは、生半可な知識であったことに気づくということです。
 今、おこなっている作業は、パソコンの使い方についてです。その前には、保険診療をおこなうにあたって、注意すべきことをまとめました。今後、さらに医療と介護の分野を整理して情報を蓄積していこうと思っています。

?6月10日(火曜日)きょうは、つぶやきを書くのをすっかり忘れていました。今急いでつぶやいています。仕事がハードであったわけではありません。手と頭が動かないのです。ゴルフで言うところのイップスに似た状況です。
 先程、宮崎市で開業している先輩の先生からメールが入りました。「リンクを張っていいですか。先生のつぶやきは地域医療に頑張っている姿がよく出ています。」と書いてありました。嬉し恥ずかしいお言葉です。早速、「リンクOKです。」の返事を出しました。その中で、なるべく思いつくままに自由に書かないとイップスになりますと付け加えました。そう言いながらも私は、プライベート過ぎること、個人に不利益なことは書かないようにしています。ここらあたりが、イップスを引き起こすのです。

?6月9日(月曜日)昨日は当番医でした。救急車が入ったりして、そこそこ忙しいでした。救急隊の中に女性がいらしたので、めずらしいなあと思ってよく見ると、腕に医学部学生という腕章を付けていました。「医学部の学生さんですか。実習ですか。」と聞いてみました。忙しかったので、それ以上の会話はなかったのですが、こんな実習はとてもいいと思います。学生時代に社会の第一線を垣間見ることは、その人の生き方や考え方に大きな影響を与えるからです。           
 私は、医学生のときに、夏休みを友達と鹿児島市立病院産婦人科、周産期センター、鹿児島大学霧島分院で過ごしたことがあります。その時のことは今でもとても印象深く覚えています。研修医のときには、鹿児島市立病院の救命救急センターで研修しました。ここでもいろんな思いでがあります。若いときほど、インパクトというものは大きいので、いい経験は若いときに沢山すべきです。これが私の持論の一つです。

?6月7日(土曜日)結婚してから初めて二人だけで遠くにドライブに行きました。目的地は、Gallery野月舎(旧野首小学校)です。イラストレーター大寺聡さんの個展をみるためです。大寺さんは、KMUG(かごしまマックユーザーグループ)の会員ですが、プロのイラストレーターで、2000年に鹿児島に移り住まれ、仕事の中心は東京というSOHO(Small Office Home Office)を実践している方です。大寺さんについては、ホームページに詳しく紹介されていますし、その作品もいっぱいあります。大寺さんの方から「KMUGの方ですよね」と声をかけてくださいました。作品について少し会話した後、「大寺さんの自宅はとてもすてきですよね。ここから遠いのですか」と聞くと、「車で10分です。家に上がって見ていいですよ」と気さくに言ってくださったのですが、結局家を見つけ出せずに帰路に立ちました。
 鄙びた小学校の校舎をGalleryに改造した野月舎はすてきでした。もちろん、それ以上に大寺さんの作品がすてきでした。夢と想像力の豊かすぎる構図。センスのいい色使い。とても気持ちが新鮮になりました。目に見えないエネルギーをいっぱい吸収して帰ってきました。
 明日日曜日は内村内科は当番医です。

?6月6日(金曜日)昨日、入院患者さんが急変して亡くなられたわけですが、このことについては、2つの思いがあります。
  1つ、この患者さんに初めて会ったとき、自分が小学一年生の時に死んだおじいちゃんに似てるなあと思いました。患者さんの姓は、母の旧姓と同じ。主治医になって一年以上経ってから、思い切って尋ねてみると、私の死んだ祖父と患者さんのお父さん同士が従兄弟でした。そして、私の母のことやもちろん祖父のことをよく知っていました。そういうわけで、患者さんの死に対して特別な思いが込み上げてきました。
 2つ、この患者さんを在宅で診ているとき、たまたまCO2ナルコーシスになって意識障害をおこしている場面に私が訪問診療しました。すぐにNIPPVという人工呼吸器を装着し、救急車で呼吸器専門病院に送りました。約一ヶ月して当院に転院になり、帰ってこられましたが、人工呼吸器の条件がかなり厳しいものに変わっていました。その条件で呼吸している様子は、ちょっと辛そうでした。しかし、紹介状にこの条件で続けてくださいと書いてあったので、最低一ヶ月は余程のことがない限り、条件を変えてはいけないと思いました。検査してみると、確かに血液データはよいのですから。
 しかし、死の数日前から患者さんの治療拒否が始まり、私は治療を頑張るように毎日説得しました。以前、どこかの教授が、データよりも患者さんが言うことの方が大切だと言われていたことが気になっていましたが、 結局、厳しい治療条件は継続できませんでした。もう少し緩い条件であれば、データは少々悪いけど、治療拒否はなかったのではないかと思います。患者さんは最期まで私の説明したことを家族に伝えていたようです。このことを家族から聞いて、不思議な思いが込み上げてきました。

?6月5日(木曜日)2025年には、65才以上の高齢化率が最高になると予想されていますが、シルバードライバーの数も最高に達するのではないかと考え、ネット検索しました。シルバードライバーで次々と検索されます。その中で、日本自動車工業会のデータがありました。このデータは60才以上をシルバードライバーと定義しているようですが(警視庁のホームページでは65才以上がシルバードライバーと定義されているようです)、60才以上が主運転者である割合は、1991年は0%でしたが、10年後の2001年は18%になっています。次に高齢者だけの世帯の乗用車保有率をみてみると、1991年が33%で、2001年が57%に急増しています。このレポートでは、こういったシルバードライバーに人気のある車は、やはりRV車であると書いてありました。ほとんどのシルバードライバーの月間走行距離は300km以内で、買い物に主に利用していることがわかります。また、家族と一緒に乗るには、RV車が便利だからでしょうと筆者は言及していました。
 実は、今朝、私は通勤途中、信号待ちしていると、前の車がだんだん後退してきて、ぶつかりそうになりました。停車しているところが少し登り坂になっていた
ために後退したと思いますが、クラクションを鳴らして、警告し、事無きを得ましたが、運転者はシルバードライバーでした。シルバードライバーが悪いといっているわけではありませんが、年齢とともに運動神経が鈍り、視力や聴力が衰え、判断力も衰えるのですから、ある時点で運転免許証を勇気をもって返却しないといけないのではないでしょうか。
 当院のかなり年配の外来患者さんをみてみると、運転免許証を取り上げられたことを怒って愚痴をいう人、それをきっかけに痴呆が進んだ人がおられます。
 いづれにせよ、将来、道路にはシルバードライバーがあふれることによって、車の流れが変わってくるでしょう。のろのろゆっくり走る車、左右に蛇行して走る車、ブレーキとアクセルを間違って突進する車、などなど。

?6月4日(水曜日)たった3晩で読破しました。その本のタイトルは「マッキントシュ その赤裸々な真実!」です。著者は、スコット・ケルビーという人で、Mac Design Magazine誌編集長、全米Photoshop Professional協会会長、KW Media Group社長の肩書きを持つ人です。内容は軽いので笑いながら読みました。世界中のマックユーザーの立場、思いが書いてあるのですが、少しビョーキとも思われる表現が面白い。100%同感しました。
 WindowsよりもMacの方が、だんぜん使いやすいのに世界中の人がWindowsを使っている理由は、WindowsユーザーはWindowsしか知らないからWindowsを友達にすすめてしまうからだと力説されていました。そして、Macは子供でも扱えるほど操作が簡単(そのとおり、私の娘は3歳の時からインターネットやビデオ編集ソフトiMovieで1人で遊んでいます)。
 また、MacはハードとソフトをApple社1社で開発しているので、トラブルが少なく使いやすい(操作が一貫している)が、Windowsは、ハードとソフトが別々の会社が作るので、トラブルが多い。しかも操作がソフトによってまちまちでマニュアルを覚えるのにたいへん苦労するそうです。
 来年2004年はApple社創業20周年です。Macは世界のパソコンのシェアの2〜3%しかありませんが、 その影響力は非常に大きく、常に最先端テクノロジーを市場に投入してきました。音楽業界、映像関係、デザイナー、印刷関係では、WindowsよりもMacが強いのは周知の事実です。これまで、CPUのクロック数ではWindowsマシンが速いといわれてきましたが、来年はそれも越えるものが生産されるそうです。私はAppleの株価が上がるのをとても楽しみにしています。

?6月3日(火曜日)病棟は大変ですよ。病気が重症な人、痴呆があって手のかかる人、ADLが低下している人、そんな患者さんが18人です。どんなに大変かは、これから具体的に書いてみましょう。
 まず、1号室、肝硬変末期のAさん。ビリルビン10mg/dlを越えました。IVHを入れて全身管理をしています。血糖コントロールも大変です。2人目は、Bさん。血液透析寸前までいったけど、今は元気に廊下を歩いています。3人目は昨日退院され、空床です。金曜日には入院患者さんがあるので、それまで空床。
  2号室、きょう胃瘻造設をしたCさん。術後経過良好。5人目は、Dさん。胃瘻と糖尿病のコントロール。冬にひどいASOを合併しました。6人目は、Eさん。時々同室者とトラブルをおこしますが、今は優等生。
  3号室の3人中2人は、気管切開を受けていて、BiPAP使用中です。Fさんは、脳卒中後で、先々週に胃瘻造設しました。経過良好です。Gさんは、進行性の神経難病です。在宅をめざしています。Hさん。気管切開を受けてから6年以上も在宅でみてきました。介護したおばあちゃんは、えらいと思います。今は仙骨部にできた褥瘡の治療中です。
  5号室は、慢性骨髄性白血病のIさん。今、心不全でアップアップしています。となりのJさんには、とても大きな肝細胞癌がありますが、元気です。Kさんは、食欲不振で入院しましたが、胃チューブの話がでたら、食べ始めました。
  6号室のLさんは、気管切開を受けており、毎週カニューレ交換を続けています。1日中、BiPAPを使っています。
  7号室のMさんは、在宅中にCO2ナルコーシスに気づき、救急車で呼吸器内科に搬送され、先週当院に帰ってきました。NIPPVを使っています。
  8号室のNさんは、肺癌の転移がありますが、痴呆がひどくて看護師さんの手がかかります。となりのOさんは、高齢でADLの向上が期待できません。しかし、家族は元気になることに希望をもっておられます。Pさんは、胃瘻を入れてから褥瘡がなおり、感染症にも強くなり、元気に生きています。ADLはすべて全介助です。
  最後に、10号室のQさん。脊髄損傷で、仙骨部におおきな褥瘡を作ってしまい、治療中です。かなりよくなったのですが、完全に治癒するまで入院していると意気込んでおられます。

?6月2日(月曜日)うっとうしい季節になって来ました。といってもきょうは天候がよかったですね。私は今朝から肩凝りと首がコチコチになって、少し吐き気もありました。何よりこんなときは気分がすぐれませんが、そんなこと言っていたら、仕事になりませんから、顔は笑って、心の中では、なんで肩が凝ったのだろうとつぶやいていました。
 タイミングよく、○○ を肩に貼ってもらうことができ、しばらくすると、スーと不快感が消失していきました。○○は効くなあと、改めて思いました。効果だけを比較すると、○○が一番いいようです。でも、欠点はうまく剥がさないとクチャクチャに丸まってしまって、伸ばして貼ろうとしてもできないのです。ここまで書いて、「○○って、○○のことね」とピンとくる人はあなた医療関係者ですね。
 それにしてもまたもやタイミングよく、お昼休みに○○のメーカーさんが来たので、肩に貼っている○○をみせてあげたら、とても喜んで試供品を1枚くれました。しかし、その前に副院長に○○を沢山処方してもらったので、「ちと遅かったね」とメーカーさんに言うと、「ありがとうございます」と言って、さらに試供品を4枚くれました。
 「○○の欠点は貼りにくいことだよね。だから老人には○○ではなくて、△△を出すことが多いよ。」 といつも言うことを言うと、試供品を取り出して、貼り方のデモを始めました。それをもったいないという目で見ながら聞いていましたが、「このように貼ると簡単にきれいに貼れます。うらに大きな字で説明書きがありますから、このとおりにすればよいです。」と、メーカーさんは得意満面です。「それは僕たち若いものはよく理解できるけれども、お年寄りにはむずかしいみたい。」と言うと、「そうですか。そうなんですか。」と、怪訝な顔をしています。老人の理解力の低下、手の不器用さ、目の悪さなどで、湿布1枚貼ることが、想像以上に難しいということが若いメーカーさんにはなかなかわからないようでした。